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オンライン版 Processing Community Day ミーティング 1

オンライン版 Processing Community Day ミーティング 1

Processing Community Day(PCD、プロセッシング・コミュニティ・デー)のオンライン開催についてのミーティングが3月18日に行われました。このレポートは個人的な意見について書いたもので、PCD Tokyo や Processing Foundation (プロセッシング・ファウンデーション、アメリカで Processing の開発やアクセシビリティの向上を目指したプロジェクトのサポートをしている)を代表する意見ではありません。また、PCD の趣旨等についてはこちらに掲載しています。

今回は私が中心となってオンライン版の PCD 開催について呼びかけた上で他の PCD の運営メンバーや Processing Foundation の方々が参加いただいたため、私にとっては重要なミーティングでした。コロナウイルスの蔓延により中止になった PCD もあり、オンライン版を行うことは急務となっています。

今週末には Eulerroom (オイラールーム)という四日間ライブストリーミングを配信し続けるイベントが行われていることもあり、PCD でもこのフォーマットが使えるのではないかと考えていました。世界各地のアーティストが30分のスロットを予約して、その時間内にライブ・コーディングを用いたパフォーマンスやトークなどを配信するのが Eulerroom の仕組みです。タイムゾーンを超えて長時間配信することや、テーマは参加アーティストにゆだねられているため運営側のキュレーションの負担が減らせることが魅力ですが、代わりに各自 OBS スタジオなど配信用アプリをインストールして設定を行う必要があり、参加への障壁となってしまいます。これについては Processing Foundation のドロシーから指摘があり、私自身このようなトレードオフについては理解しているつもりではありましたが、結論を急ぐあまりインクルージョンについての問題点を深く考えていなかったと反省しています。PCD Tokyo を運営する上でインクルージョンを意識して文章を書く際には注意していたので恥ずかしい限りです。

結論としてはミーティングの後に一度議論したことを持ち帰って、コミュニティの他のメンバーと今後どういった形式でイベントを行うか話し合うことになりました。トークやオープン・オフィスといった形式も考えられますが、Processing の技術的な内容にこだわらずにコミュニティのメンバー同士でブレインストーミングをする会をストリーミングしたり、織物などクラフトをしているようすを配信するなども考えられます。そして、より多くの方にオンライン版 PCD に興味を持っていただいて意見をいただくためにこの記事を日本語と英語で書きました。

このミーティングの後にパフォーマンスやカンファレンスの配信を見たり、7時間にわたって Creative Code Berlin (クリエイティブ・コード・ベルリン)のオンライン版コーディング・ジャムに参加もしました。ジャムは普段はベルリンのコワーキングスペースで開催されており各自で何かを作って最後に見せ合うイベントなのですが、今回は jitsi を用いて10人程度が参加し、最初の自己紹介と最後の作品発表以外はほとんどの間黙り込んで作業をしていました(私の活動についてはこちらに記録しています)。また、OpenRNDR というフレームワークに興味のある人たちが一度ミーティングを抜けて、別のチャネルでディスカッションをしていました。このように技術に詳しい人たちもまだ実験的にオンラインでのコラボレーションを進めているので、私個人の意見としては Processing コミュニティにおいてもオンラインでイベントをする土壌を作ってその中で改善していくのがいいのではと思います。しかし、その中で忘れてはならないのはいろいろな背景やスキルを持った人たちが参加しやすい環境を作ることです。

オンライン版 Processing Community Day に興味を持った方がいらっしゃいましたらぜひメールTwitter でご連絡ください!先のように誰でも大歓迎ですし、Processing だけでなくアートやコーディングに興味のある方誰もが参加できるよう努めていきます。

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